2015年11月17日火曜日

「ウロツキーⅡ」

京都に棲息中。うろつく範囲はせいぜい10キロ四方くらいで、USツアーに比べるとちゃっちいですが、さすが魔界都市京都。音楽でも何でもその辺にいろんなものが転がっているなあと思います。大物、本物、変な物。
ベース担当のじゅんです。

さて今回は神頼み。自分の低調さ、家庭の事情など、ワラジを履いたお地蔵さんに願いごとをと思い立ち、というか、やはり大方のところは奥様のお使い、ボンを連れて、有名な鈴虫寺に向かって日曜の朝に自転車で出発。

先々代くらいのマンションの管理人さんのお古で15年もののママチャリ、タイヤはツルツル、でもボディは割としっかりしていて問題なし、僕の身のほどに合っていると思います。汚れたママチャリの後ろをイエローのマウンテンバイクがついてくる。

出町柳、鴨川近辺(地図上のスヌーピー)のウチから桂川の向こうにある鈴虫寺(金のシャチホコ)は、直線距離にして西大路、西院のライブハウス「ウーララ」(チャーリー浜)までの倍くらいで、所要時間は一時間強とみた。桂川を渡ったところで少しもたつきつつも、ほぼ見立てどおり。ふふっ。

道中は寺社だらけ。通過した順に並べてみよう。さすがビッグネームがゴロゴロだ。
<下鴨神社>
守護神は八咫烏(やたがらす)
<相国寺>
臨済宗相国寺派の大本山。同志社大学に隣接しています。金閣寺や銀閣寺も相国寺派だそう。ここを通り抜けて烏丸通りへ。烏丸(からすま)に出たところの果物屋さんでキャプテンがかつてバイトをしていたらしい。
<白峯神宮>
最近はサッカーの神様としても崇められています。晴明神社もご近所。
<北野天満宮>
梅も有名。夏には梅干しを干します。
(北野白梅町を抜けて)
<妙心寺>
臨済宗妙心寺派の大本山。また大本山。初めて自転車で入りました。お好み焼き「ジャンボ」がある一条通りから入って丸太町通りへ、JRの花園駅付近に抜けます。石畳をゆっくり南下。

(丸太町通りから三条通りへ)
<広隆寺>
太秦(うずまさ)の広隆寺は京都最古の寺で、奈良の法隆寺と同時期の建立。ここの弥勒菩薩像は仏像の国宝第1号だそうです。懐かしい。切手集め。

(梅津~上野(かみの)橋~)
<鈴虫寺>
桂川を渡って、阪急嵐山線と物集女(もづめ)街道を越えて、西芳寺川沿いに鈴虫寺へ。9時半到着。既に行列が。一回目の法話が始まっていて入れ替え待ち。1年中鈴虫を鳴かせるのを目玉にしたのは先代の和尚さん? 大当たりです。
鈴虫寺(華厳寺)も臨済宗の禅寺で、まず和尚さんの法話を聞きます。「成さねば成らぬ・・」のような話から。面白く聞かせてもらえるので少年の心にも響いたか。

その後にお地蔵さんにお願いを。一人一つずつ自分のことを、というのが案外難しい。
「楽にしてほしい」なんてのは危うさもあるし、「責務を全うできるように」というのは苦しさを呼び込むなあ・・などと、欲をかいて迷ってしくじったかも。「楽器が上手に弾けますように」とか「耳鳴りが治りますように」とか、そういう分かりやすい具体的な願いにしたらよかったかも・・・加茂みたらし。

果たしてボンは上手くお願いできたのか。
よくつきあってくれたので、帰りの石段下で好物のみたらし団子を奢ってやる。
<松尾大社>
少し北上して松尾大社に。お酒の神様にはお参りせねばなるまい。

(松尾橋を渡って桂川沿いに北上、嵐山方面へ)
<車折神社>(くるまざきじんじゃ)
三条通りの西の端っこが嵐山につながっているのはご存知ですか。その少し東にある車折神社。芸能神社があるから、ここも少し参拝。歌劇団の方たちの名前も多いので、そのうち娘も連れてこよう。
<蚕の社>(かいこのやしろ)
久しぶりに三柱鳥居を見たかったけれども通過。
三方向から拝むことができる鳥居はキリスト教の遺物で、父と子と聖霊を表しているという説もあるらしいです。まゆつばか。

振り出しに戻るべく帰路につきます。
さすがに腹が減る。こんなときに地元出町の100円パン屋はありがたく、昼ごはんに買って帰りました。

以上。

・・・移動行為が好きです。目的地は目的ではなく口実なのです。口実も立派なのがよいですね。(by ウロツキー伯爵)

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・・・音楽やバンドの話をした方がいいのだろうか。。。

アラン・トゥーサン喜寿で逝く。これはため息が出ます。
いつまでもあると思うな○○と○○。
「音楽家」という言葉から思い浮かぶ顔は、僕はこの人だったな。関係した色んなミュージシャンも通じて、たくさんワクワクさせてもらいました。感謝。合掌。

さて。
先月は、Sarah Jarosz、Sara Watkins、Aoife O'Donovanの女子スーパートリオが来日。とベスも書いていましたね。すごい。パイレーツの女トリオと同じような楽器構成。
ヨッシーがイーファのファンで、大阪公演の日に仕事を入れてしまったと嘆いていましたが、大社長とサラ主将は見に行ったらしく、キャプテンはSarah Jaroszとの再会も嬉しかったようです。

イーファが歌っている"Crooked Still"というバンド、僕も好きだな。今は活動していないかもしれませんが。歌はもちろん、バンジョーのリズムの感じとか、チェロが出てくる感じとかも、かっこいい。

Crooked Stillがジョン・ハートフォードの曲を演奏していたので。
名盤ですよね。デイブ・ホランドのベースの効きが素晴らしい。勉強しなくちゃ。(と、思うなら実行すべしと神の声)

しかし、最近、いちばん聴いたのは、女子トリオつながりで、ハンガリーの歌姫3人のこれ。7,8年前の作品ですね。声も絡みもリズムも素晴らしく楽しい。言葉は全然わからないですが、アルバムの邦題は「くちづてに」。
右側の野原に寝転んでる写真の構図は、どっかで見たことあるような・・・

キャプテンが先月日本に帰ってきてから少し間をおいて、パイレーツ・カヌーは久しぶりに今月上旬にスタジオで新曲の打ち合わせなど。夏にベスが来日したときに一回合わせた曲を。キャッシーにどんな風に弾いてもらうとよいか。イワキングはジョン・ハートフォードばりに(?)バンジョーを弾くことになりそう。
ベスは1月に来日する予定で「ひょっこりパーティー」もあるはずですよ。春先にはまたUSツアーかな。

自分の演奏の方は少し自粛中ですが、やっぱりバンドでベースを弾いていると、楽しくもありホっとするものですね。
その他近況を少しご報告。

大社長が次の作品を画策しているので録音など。
ラリーさん(チェインズ)のスタジオにアイソレーションボックス(写真中央)が置いてあって、蓋を密閉して中のスピーカーの音をマイク録りするのが本来の用法ですが、開け放して下からの音を聞きながら弾くと気持ちよい。

それから「栗本英明 with つれ・づれ」で、「とおぼえ」のトクダくんにバンドの結成20周年のイベントに呼んでもらいました。ヒガシダくんの凶暴なウクレレサウンド、得物はこんなヤツみたい。
客席にヤクルトを配って一気飲みする「死殺団」のパフォーマンスには、おそらく18年ぶりに遭遇。先発の若手アノランペは好感度高し。
んで、栗ちゃんと演奏するのは、一昨年夏の名古屋以来で、楽しかったなあ。
(友美さん撮影)
さてと・・。
それでは気分を改めて。とりあえず当面の諸事を何とかクリアしようぞ!弱気になると神頼みの効力も弱まるってもんだしね。
(キャプテンのアメリカ土産のTシャツ)