2018年11月16日金曜日

「四十にして惑わず」

いやいや夜なんかは寒くなって来ましたね、お久しぶりの岩城です。
筆不精が危うく1年を過ぎるところでした。

月日が流れるのが早い、気が付けば僕も不惑の40歳を迎えていました。
不惑とは言うものの、もちろん惑わされる事もあれば枠にとらわれる事もまだまだありますねぇ。
楽器修理の仕事をしていてもたまに予想と違う結果になった時に「なんでやねんっ!!」と物言わぬ楽器に独りでツッコんでいたりと。慣れや経験から 俺出来る! と思ってきた時にイレギュラーなヤツが来てバキバキに鼻をへし折っていく、アイツは絶対にどこかで僕を監視してるに違いない。
まあそうやって惑わされながら経験を積むしかないのでしょう、幸いにもそれを楽しめている様な気もするし。

前回、潤さんがブログにギターの修理について書いてくれました。
潤さんのブログを読んで楽器の修理を持ってきてくれたお客さんがなんと 0人 ありがとうございます!
いやいやせっかく書いてくれたんやから、てか色んなSNSやってるんやから自分で書けよって話ですよね。
って事で今回は修理のブログにします!

こちら↓

靴かいっ!!
僕も懲りないですよね。
オマエは靴修理職人ではなかろうに。
でも進んじゃいます。


ソールがボロ過ぎです。
雑な修復跡も有り、剥がれも多い。
ほぼほぼゴミです。
気に入っているので買い替えるのが当然でしょうが、期間限定品で手に入りません。
おそらくお店でソールの交換はしてくれる様な気もするのですが、自分でなんとかしてみようという邪念がムクムクと膨らんじゃいました。
前にワークブーツのソールを自分で交換した事はありますが、こいつはさすがに張り替え用のソールは市販されていません。

そこで

同じメーカーで同サイズの靴を持ってました。 
破れているので履いてなかったのですが、なぜか捨てずに置いてました。
こいつのソールはまだそんなに傷んでないので...  
使えんじゃね
と思っちゃいました。そう今回はソールの移植です、「ソールスワップ」と言うらしいです。

もう想いは止まらない。
アセトンを使ってソールを剥がします。

結構楽に剥がせました。


こちらは剥がれかけていたにもかかわらず、我の施した修復が仇となり苦労しました。

少々作りが違う事に不安の覚えつつ...
右の母体の黄色いソールもエイやっと剥がし。

元の糊跡も取り、洗剤で洗いパーツが揃いました。
もう後には戻れない、僕には組み立てる未来しかない。

中敷きにボンドを塗り、接着し。
同じくソールも。
この辺は異常な興奮状態で作業している為、写真が少ないです。
そして

完成!!
出来たよ、多分。
元のソールと横のラインが多少違うので、少し跡は残ったものの。
 

出来て嬉しかったし作業中も楽しかった、がしかし今になって思うと次にまたこの靴は修理可能なのだろうか、プロに任せたほうが結果寿命が長くなったんではとも思う。
結局、楽器の修理と同じで惑うことばかりですねぇ。


2018年11月10日土曜日

「1111」(ガッキのハナシⅡ)

明日は11月11日。ポッキーの日やサッカーの日と認識している人は結構いるのではないでしょうか。しかし、ベースの日というのはどうなんだろう。「ハッピー・ベース・デイ」と盛り上げている方々もいるようですが、一般的には、何それ、ウクレレもバイオリンも弦が4本なのになぜ、という感じですかね。

ベース担当のじゅんです。自分の楽器のことは以前に書いたことがあるのでスルーパスしておきます。
http://onthecornerrecords.blogspot.com/2013/04/blog-post_17.html

で、今日は義兄所有のギターのことを少し。7月末の義母の葬儀のときに義父の遺したギターを義兄から預かって、岩城弦楽器工房で修理してもらいました。

ギルドのスターファイヤー。
義父は15年ほど前に義母との旅先で亡くなったのですが、生前にこれを部屋で弾いている姿を僕も何回か見たことがあって、アメリカで買ってきたと聞いていました。義兄によると、自分も同行して持って帰ってきたのでとても思い出があると。
義父が自己流で1~3弦あたりの複弦化を試みたのか、ヘッドに穴があいていて追加のペグがくっついていたり。しかし、かっこいいフォルムです。
ナット、サドル、ブリッジの位置、電気系統などを直して、ちゃんと使えるようにしてもらいました。

もう一本。コガのアコギ。
ペグは固まってるし、ブリッジ周辺のボディーは浮いているし、無理やり接着剤で固めた箇所がケロイド状になっているし、ヒビ割れだらけ、ガムテープの跡、指板にシールベタベタetc。こちらは、このままゴミとして捨てられてもおかしくない代物。
しかし、裏には義兄が小さかったとき(半世紀ほど前ですな)に書いたマジックの落書き(サイン入り)が・・。
古い楽器独特の風格もあるし、せっかくなのでこれも直しましょうよ、と思わず進言してしまいました。まあ、僕は何もせずに岩城くんを頼るだけなんですけどね。
(修理前)
岩城くんに相談したら、最初は最低限必要なところを直そうということでしたが、案の定、職人気質を発揮。
修理後のギターを取りに行って、岩城宅で鳴らしてみるととてもよい音が響くのでびっくり。ゴミ同然のものが現役選手に。これは本当に嬉しいですね。落書きはそのままにすっかり生き返りました。
(修理後)
(1ねん3くみ(個人情報は一部黒塗り加工))



つい先日、高校生の息子さん(甥)に手渡したらとても嬉しそうで、取り次ぎをしただけの僕も幸せな気分に。義兄からは「○○家の家宝にします」とのお言葉をいただきました。

岩城弦楽器工房、持ち主や弾き手のことを考えながら丁寧に対処してくれるのがありがたいところです。よい仕事するなと思わず岩城くんを見直しちゃいましたよ。僕の楽器もそのうち調整に出そうかな。よろしければ皆さまも是非。

では、ベースの日ということなので、弦ベースではないですが、一曲リクエストしておきましょう。ブギッ!
これはピアノの左手のベース音が階段をかけ上がっていくような感じが面白いですね。 
ALBERT AMMONS - Bass Goin' Crazy (1939)


もういっちょう。ウギッ!
Meade Lux Lewis - Bass On Top


///最近のパイカス///

パイカス(PiCas)は、パイレーツ・カヌーの後ろの男3人で、ベス、サラ、キャッシーの育休復帰を待ちつつ活動中。

10月のパイカスは、スチョリくんに寄生して大阪(ムジカ・ジャポニカ)と岡山(城下公会堂)で演奏してきました。僕は移転後のムジカは初めて。引越し後にせえぽんが過労で倒れたと聞いて心配しましたが、元気そうでなにより。

スチョリくんの音楽は好きだなあ。ピアノプレイヤーといっしょにやるのは久しぶりで、ブギウギも楽しかったです。
いっしょに回った杉瀬陽子さんのトリオ、安宅浩司さん、北山ゆう子さんも素晴らしいプレイヤーで、岡山で皆で食べに行ったラーメンが美味でした。安宅・岩城のAIコンビは、まるで兄弟のようですな。

月末に歌屋BOOTEE with PiCasで出させていただいた「命の渚コンサート」もよい天気で気持ちよく、軽く?飲みながら色んな演奏を楽しむ。やはり野外はいいですね。イベントを作っている皆さんに感謝。来年も同時期、10月27日(日)の開催だそうです。
(by 大瀧さん)

で、直近のライブは、明日11/11、ぬかるみ天国とです。是非お越しくださいませ。
11月11日(日)
ぬかるみ天国3 with Picas@本町Mother Popcorn(大阪)


その次は4月になりそうで、これまた素晴らしい方に寄生する予定です。詳細は改めて。
それまで僕の私的事情によりライブの方はお休みをいただきます。その間に色々と充電できるとよいのですが。

//パイレーツ・カヌー//

先月の岡山の城下公会堂にはサラ主将と大社長が家族連れで、服部緑地公園の命の渚コンサートにはキャッシー・ケヤキがこれまた家族連れで来てくれました。
どちらもあまり話せなかったけど、続きは来週末のキャッシー家BBQパーティーで。早速、燃料補給と充電をしよう。

パイレーツ・カヌー、こんな字幕入りの動画があるなんて知りませんでした(住友さん、ありがとうございます)・・・次のベス来日はいつかなあ。
https://twitter.com/akisumitomo/status/1059096492386865152

BUG & RHINO(中井大介&河野沙羅)宣伝もしておきましょう。トム・フロインドのジャパンツアー、来週の水曜日(11/14)は福山のポレポレで共演です。
https://twitter.com/dsk_nakai/status/1060341843714465792